米国立標準技術研究所 (NIST) による新しい暗号規格にバックドアはないと、米国家安全保障局 (NSA) サイバーセキュリティ責任者のロブ・ジョイス氏が保証している
(Bloomberg の記事)。
NSA が開発した暗号アルゴリズムはバックドアの懸念から 2014 年に連邦規格から除外された。一方、NIST はポスト量子を見据えた新しい暗号規格のコンテストを 2016 年から実施していた。NSA も機密扱いの量子耐性暗号アルゴリズムを既に開発しているものの、NIST のコンテストには応募していないという。コンテストでは暗号アルゴリズムのテストに NSA の数学者も協力しており、ジョイス氏はすべての候補が量子耐性の要件を満たしていたと述べているが、規格の策定自体には関与していないとのこと。米政府は 4 日、既存の公開鍵暗号を用いるすべてのデジタルシステムについて、量子耐性暗号へ移行する方針を示している。
| セキュリティ
| 暗号
| アメリカ合衆国
| 政府
|
関連ストーリー:
米国家安全保障局、リバースエンジニアリングツール「Ghidra」を予告通り公開
2019年03月10日
米国家安全保障局、WikiLeaksが存在を明らかにしたリバースエンジニアリングツールを公開へ
2019年01月13日
数学者は全市民を監視する諜報機関と距離を置くべきか
2014年04月29日
NSAとRSAへの抗議のためセキュリティ専門家8名がセキュリティ会議への参加を拒否
2014年01月15日
RSA、乱数生成アルゴリズム採用とNSAとの関係を否定
2013年12月25日
バックドアのある乱数生成アルゴリズムの採用に対し、RSAがNSAから1千万ドルを受け取っていたとReutersが報じる
2013年12月22日
SF作家チャールズ・ストロス氏、作品のアイディアをNSAが先に実行してしまったために執筆を断念
2013年12月15日
乱数生成アルゴリズム「Dual_EC_DRBG」にバックドアの恐れがあるとして注意を呼びかけ
2013年09月25日
EFFのジョン·ギルモア氏、IPSEC規格にNSAが関与していたと示唆
2013年09月12日
Google、NSA関連事件によりデータ暗号化計画を前倒しへ
2013年09月12日
Linuxに対し米当局がバックドアを仕掛けたとされるIvyBridgeの乱数生成命令を使うなという要望、Linusキレる
2013年09月11日
Source: スラッシュドット