2人のストーキング被害者が、紛失防止タグ「タイル(Tile)」の製造元であるTile社と親会社であるLife360に対して集団訴訟を起こした。被害者らは、Tileの紛失タグがセキュリティ機能を十分に実装しておらず、かつ人を追跡できることを明示的にしており、誤った使い方がされている傾向を知りながら、9年間安全機能も実装することもなかったとしている(ギズモード・ジャパン)。
原告の2人は、元恋人によるストーキング被害を経験、いずれもTileトラッカーを使用して追跡されたと主張している。彼女らの元恋人は、Tileトラッカーを使って追跡、脅迫や嫌がらせを行い、さらには車の事故を起こそうとしたとされている。これにより、被害者たちは車を新しく購入し、最終的には引っ越さざるを得ない状況に追い込まれたと述べている。
Tile社はリリースから約10年後の昨年初めて、近くにTileトラッカーがあるかどうかを確認できる「Scan and Secure」という機能を提供し始めた。しかし、Tile社はその機能の目的は盗難防止だとしており、泥棒本人に追跡されていることを知らせないように、機能を無効にするオプションも用意されていたという。また同社の親会社であるLife360は、家族の位置情報を共有するアプリを提供する会社で、ユーザーの位置情報を販売していたことも判明しているという。
あるAnonymous Coward 曰く、
AppleのAirTagsと似たようなモノだが、一方でこちらは他者に付けられた場合に気付いたり無効にしたりする機能が整備されていない事が問題となっているようだ。
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Source: スラッシュドット