欧州委員会は15日、中国のファーウェイとZTEの2社を「ほかの通信業者より高リスク」だとし、通信網から排除する方針を発表した。欧州委はブリュッセルの本部や加盟各国に置く関連機関について、2社の機器を使った通信サービスを採用しない。欧州委の発表によると、両社は第5世代(5G)移動通信システムの他のサプライヤーに比べ、相当に高いとEU首脳は考えているという。昨年の調査によると、5G無線アクセスネットワーク(RAN)への中国企業の参入率はドイツで59%、ハンガリーでは53%にのぼっているとしている(Bloomberg、産経新聞)。
そんな市場からの排除が続くファーウェイだが、日経新聞の報道によると同社は、日本の中小の通信関連企業に対して特許使用料の要求を始めているという。ファーウェイが経済安全保障上の規制により製品販売が難しくなっている反動ではないかとされている。通信モジュールなどを製造する中小企業約30社に対しておこなわれているとされ、大手メーカーが中小の通信設備会社に直接交渉を行う珍しいケースだとされている(日経新聞)。
中小企業は特許交渉に不慣れな場合が多く、不利な契約を結ばないように慎重な対応が求められる。この記事によると、こうした動きは日本国内だけではなく、東南アジアの国々でも特許使用料の要求を強めているとされる。
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Source: スラッシュドット