ビデオ会議中、眼鏡に映り込んだ画面から漏洩する情報について、米ミシガン大学と中国浙江大学の研究グループが研究成果を発表している
(論文アブストラクト、
The Register の記事)。
Amazon Mechanical Turk のワーカーと OCR モデルにより研究室環境で用意した 720p のウェブカメラ映像を処理する実験では、画面上での表示サイズが高さ 10 mm のテキストを 75 % の正確さで復元できたという。そのため、ビデオ会議参加者が大きなフォントを用いるウェブサイトを画面に表示している場合、十分にテキスト読み取りが可能とみられる。また、テキストではなくグラフィカルなコンテンツから Alexa トップ 100 ウェブサイトを当てる実験では、94 % の正確さでサイトを推定できたとのこと。
このような情報は上司による部下の監視から、ビジネスの交渉に重要な情報の読み取りにまで用いられる可能性があり、将来的により高解像度な 4K などのウェブカメラが普及すればその危険性はさらに高まる。研究グループでは対策として、照明の位置変更などで眼鏡の反射を低減する物理的な方法や、映像の眼鏡部分にぼかしをかけるソフトウェア的な方法を提案している。眼鏡にぼかしをかけるフィルターのプロトタイプは GitHub で公開されている。
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Source: スラッシュドット