クリエイターの権利を尊重した学習データの利用を行う生成 AI を認定する非営利組織「Fairly Trained」が活動を開始した
(Fairly Trained のブログ記事、
The Verge の記事、
The Register の記事)。
Fairly Trained によれば、現在の生成 AI には提供者の合意を得て学習データを使用するものと、法的に問題ないとして合意を得ないものがあり、多くの消費者や企業はクリエイターの権利を尊重する前者を利用したいと考えているという。しかし、どの AI 企業がどちらのアプローチを取っているのか見分けるのは困難だ。Fairly Trained では使用する学習データについて合意を得る AI 企業に認定証を授与することで、この状況を変えることを目標としているそうだ。
最初の認定証は Licensed Model (L) 認定証で、著作権保護されている作品をライセンスを得ずに使用することのない生成 AI モデルに授与される。ライセンスにはカスタムライセンスやパーミッシブライセンスなどさまざまなものが含まれるが、フェアユースやこれに類する著作権保護の例外に依存するものは権利者の合意を得ていないため対象外となる。
Fairly Trained を設立した Ed Newton-Rex 氏は Stability AI の音楽担当 VP を務め、音楽生成 AI の Stable Audio を手がけたが、著作権保護された作品の学習データ使用をフェアユースとする考えに同意できず辞任している。
Fairly Trained 最初の認定証は画像や音楽、歌声まで幅広い生成 AI 企業 9 社、Beatoven.AI と Boomy、BRIA AI、Endel、LifeScore、Rightsify、Somms.ai、Soundful、Tuneyに授与される。また、Association of American Publishers (AAP) や Association of Independent Music Publishers (AIMP)、Concord、Pro Sound Effects、Universal Music Groupといった業界団体や企業などの支持を得ているとのことだ。
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