米連邦第 9 巡回区控訴裁判所は 17 日、Instagram がサードパーティサイトにコンテンツ埋め込みを許可することは写真家の展示権を侵害しないとする連邦地裁判決を支持し、控訴を棄却した
(TorrentFreak の記事、
The Verge の記事、
裁判所文書: PDF)。
この裁判では BuzzFeed News と Time のオンライン記事にそれぞれ Instagram コンテンツを使われた 2 人の写真家が提起したもので、Instagram による二次的侵害 (間接侵害) を主張してクラスアクション訴訟の形を目指す。第 9 巡回区控訴裁判所では 2007 年に「第三者のサーバーに保存された写真をウェブページに表示しても、ウェブページ側は著作者の展示権を侵害しない」という「server test」と呼ばれる判断基準を示している。
近年はこの判例に従わないケースもあるが、連邦地裁は server test により BuzzFeed News と Time は写真家の展示権を侵害していないため、Instagram による間接侵害も認められないと判断した。また、server test を生んだ Perfect 10 判決ではサーチエンジンのみが対象になっているという主張や、Perfect 10 判決が連邦最高裁の Aereo 判決と矛盾するという主張も却下。控訴裁判所は連邦地裁の判断をすべて支持した。
なお、Instagram では API を使用して写真をウェブページに埋め込む場合は権利者の許諾が必要との考えを 2020 年に示している。
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Source: スラッシュドット