中国の北京化工大学と東華大学の学生からなるチームが iPhone に充電器を同梱するよう求め、Apple の中国法人を訴えたそうだ (上海法治報の記事、 Global Times の記事、 The Verge の記事、 9to5Mac の記事)。
メンバーの一人は iPhone 12 Pro Max を購入してから充電器が同梱されていないことに気付き、Apple が消費者の権利を侵害していると主張して訴訟の提起を決めたという。訴訟自体は 5 月に提起され、9 月にオンラインで審理が行われていたが、チームが 10 月 23 日に上海の華東政法大学で開催された創意のある公益訴訟に関するコンテストの決勝戦に「合法美女チーム」として出場したことで注目を集めたようだ。
Apple はパッケージに同梱物が明記されているので充電器を含まないことが契約違反ではないことや、充電器の別売りが一般化していること、手持ちの充電器を使えるので充電器を同梱しない方が環境に配慮したことになるなどと主張しているという。しかし、チームでは充電器別売りが一般化したのは iPhone 12 シリーズ発売以降であることや、従来の iPhone 用充電器とは互換性に問題があることを指摘する。
互換性の問題としては、同梱されている充電用ケーブルが USB Type-C – Lightning であり、従来の iPhone 用充電器には接続できないこと、従来の iPhone 用充電器と USB A – Lightning ケーブルで接続しても高速充電が実行できないことなどが挙げられる。
なお、Apple はブラジルで充電器を同梱しないことの周知が不足しているとして制裁処分を受けている。チームではさらに、Apple が環境への配慮を理由に MagSafe 充電器を買わせようとしているなどとも主張しているとのことだ。
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Source: スラッシュドット