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1シーズン中のF1マシンから出るCO2排出量は全体のわずか0.7%に過ぎない

モータースポーツの頂点といわれるフォーミュラ1(F1)レースであっても環境問題はもはや無視できない状況となっている。F1は化石燃料を用いた内燃機関を利用していることから環境関係へのイメージは悪い。このためF1、世界ラリー選手権(WRC)などを運営している国際自動車連盟(FIA)は昨年12月、2030年までにカーボンニュートラルを実現する方針を示していた(Racefans.netF1情報通)。

しかし、Racefans.netの記事によれば、F1のCO2排出量は過去2回のオリンピックおよび2018年開催のサッカーワールドカップよりも低いものだそうだ。2018年のシーズン中のF1レースにおけるのCO2排出量は25万6551トンで、そのうちレーシングカーの出すCO2排出量はわずか0.7%にすぎない。一方で排出量全体の45%がロジスティクス関連、27%が人員の移動、19%が生産プロセスとチームファクトリー、そして7%はレース運営によるものだとされている。

しかし、上記のデータを見る限りはレーシングカーそのものの排出量を減らす必要性は薄い。記事では人の移動を減らすことが大切だとしている。現在各国で行われているようなイベント参加者の人数制限よりも、(現実的ではないことは分かった上で)すべてのイベントが単一の会場で行われるレベルの根本的な改革でないと、CO2排出量を根本的には減らせないともしている。

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Source: スラッシュドット