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COVID-19、2021年の予防接種2回が実施されなかったらどうなったか

maia 曰く、

京大と感染研の共同研究で、2021年予防接種2回が仮に無かった時の日本の流行を推計(Evaluating the COVID‑19 vaccination program in Japan, 2021 using the counterfactual reproduction number)。2021年2月~11月末で6330万人(6320~6360万人)が感染し、36.4万人が死亡。実際には470万人感染、1万人死亡。医療リソース圧迫の波及的影響やロングCOVID(後遺症)も含めると、相当にえぐいものがある。

日本では2021年にCOVID-19の全国予防接種プログラムを実施し、1日100万人以上に予防接種を実施した。しかし、集団レベルで実施されたこのプログラムの直接的・間接的影響はまだ十分に評価されていない(nature)。

natureに掲載されたこの研究では2021年のデルタ株(B.1.617.2)流行時のワクチンの効果を調査した。この研究では、2021年2月17日から11月30日までの確定症例をベースに、COVID-19ワクチンを打たなかった場合の仮想的な感染と死亡数を推定し、実際のデータと比較している。

研究では、ワクチン接種が実施されなかった場合、調査期間中の累積感染者数は6330万人、死亡者数は36万4000人と推定されている。現実の感染者数は470万人、死亡者数は1万人だったという。

今回の研究によれば、2021年中の日本におけるワクチン接種は、仮想的なシナリオと比較して死亡率を97%以上減少させることに成功している。ワクチン接種とワクチン接種者を拡大するタイミングが、COVID-19感染症による負担を軽減する鍵となるとし、疫学情報に基づいた迅速かつ適切な意思決定が不可欠だとしている。

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Source: スラッシュドット