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PyPI で暗号通貨採掘マルウェアを含む悪意あるパッケージが見つかる

Python パッケージの公式リポジトリ PyPI で見つかった暗号通貨採掘マルウェアを含む6つのパッケージについて、発見した Sonatype が解説している(Sonatypeのブログ記事Ars Technicaの記事)。

暗号通貨採掘マルウェアは Sonatype のマルウェア検出ツール Release Integrity により発見されたもので、「maratlib」「maratlib1」「matplatlib-plus」「mllearnlib」「mplatlib」「learninglib」の6本。いずれも同じ作者により早ければ4月に PyPI で公開されており、PePyによればSonatypeのブログ記事公開時点で合計5,000回近くダウンロードされている。

うち5本は「maratlib」との依存関係が設定されており、「maratlib」のダウンロード回数が2,371回と最も多い。また、「matplatlib-plus」と「mplatlib」は「matplotlib」の誤入力によりダウンロードさせるタイポスクワッティングを狙ったものとみられ、「matplatlib-plus」のダウンロード回数は913回で「maratlib」に次ぐ多さとなっている。

「maratlib」は激しく難読化されているが、最終的には作者の GitHub リポジトリから暗号通貨採掘 Bash スクリプトをダウンロードして実行する仕組みになっていたとのこと。

PyPIでは2017年にもタイポスクワッティングを狙った悪意ある偽パッケージが発見されているが、その後も悪意あるパッケージの新規公開が続いているようだ。Release Integrity は元々 npm に注力してきたが、この数週間 PyPI パッケージを対象に試験運用したところ、3,157本以上の悪意あるパッケージが見つかったとのことだ。

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Source: スラッシュドット