ガジェット

Microsoft、中東やアフリカでシェアを獲得するため汚職を黙認していると元従業員に告発される

headless 曰く、

Microsoft は 2019 年にハンガリーでの贈賄事件について刑事制裁金など総額およそ 2,500 万ドルを米政府に支払ったが、中東やアフリカでも同様の汚職が行われていると元従業員が告発している
(Lioness の記事
The Verge の記事
The Register の記事
On MSFT の記事)。

この元従業員 Yasser Elabd 氏は Microsoft に入社した 1998 年以来、20 年にわたり中東やアフリカでの公共機関との取引にかかわり、昇進を繰り返していたという。それでも高級品には縁のない生活をしていたが、自分よりも役職の低い多数の若い従業員が高級車を乗り回し、数百万ドルの住宅を購入していることに気付く。その時点では家が大金持ちなのに Microsoft で働いていることを不思議に思った程度だったそうだ。

Microsoft はサハラ以南の公共部門で独占に近いシェアを獲得するなど大きなシェアを持っており、これを実現するため Licensing Solution Partnersと呼ばれるパートナーのネットワークを構築しているという。しかし、要件を満たさないパートナーとの取引を Elabd 氏が止めたところ、上司から何か問題があっても目をつぶるよう指示される。

Elabd 氏は上司のさらに上司である中東・アフリカ担当バイスプレジデントに問題を報告したが解決しなかったため、サティア・ナデラ氏などにもメールしたそうだ。その結果、バイスプレジデントからは Microsoftを退職する片道切符を予約したようなものだと言われて重要な取引から外され、2018 年には解雇されることになった。

その後、2020 年に元同僚から Microsoft の不正行為について連絡を受けた Elabd 氏が調査を行ったところ、顧客が値引きを要求して認めさせる一方で値引き前の金額を支払い、その差額を Microsoft の従業員とパートナー、顧客側の担当者 (多くは政府高官) で山分けしていることが判明したという。

Elabd 氏は証拠を米証券取引委員会 (SEC) や米司法省 (DOJ) に提出しているが、パンデミック中に外国でこれ以上の証拠を集めることが困難などとして調査は行われていないとのことだ。

すべて読む

| ITセクション

| ビジネス

| 犯罪

| マイクロソフト

| ソフトウェア

| IT

| 政府

| お金
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

米国50の州・地域、Googleの広告ビジネスに反トラスト法違反行為が無いか調査へ
2019年09月11日

Microsoft、ハンガリー子会社の贈賄事件で刑事制裁金など2,500万ドル以上の支払いに米政府と合意
2019年07月26日

GAFAは独占禁止法訴訟対策をMicrosoftから学ぶべき
2019年06月28日

ハンガリーの公務員に対する贈賄の可能性について米当局がMicrosoftを調査中との報道
2018年08月28日

Source: スラッシュドット