Appleがセルフサービス修理プログラムを開始したことは、過去記事でも取り上げているが、このサービスを使って実際に自分でパーツ交換などをしようとすると大変な困難が伴うようだ(The Verge、こみじゃぱ@LuaLaTeXに移行中さんのツイート)。
実際にこの修理プロセスを試したThe Vergeの記事によれば、iPhoneの修理は従来のDIYとはかけ離れているものだったそうだ。修理マニュアルは、Apple独自のツールの説明しか含まれておらず、その独自ツール入りの修理キットは巨大なペリカンケース二つ分もあり、重さは79ポンド(約35kg)ほどもあるそう。中には画面を固定するシールを溶かすための加熱機器、画面を持ち上げるための吸盤アーム、3種類のビットが付属する専用のトルクドライバー、巨大なスクリーンプレスなどなどが入っているとのこと。
こうしたAppleのツールを1週間レンタルする費用は49ドルが必要で、新しいバッテリーを必要とする場合は別途バッテリー代69ドルが必要。ツールキットを使用する場合は、保証金としてクレジットカードで1200ドル(約15万円)を事前に用意しておく必要がある。ツールがレンタル期間の7日以内に返却されない場合、この1200ドルは没収されてしまう。
ちなみに記事の筆者は、工具の入ったペリカンケースはバッテリーが届く2日前に届いたそうで、1200ドル支払いの期限までに仕事ができるのは5日間だけだったしている。携帯電話のバッテリーを新しいものに交換したいだけの一般人にとっては、とんでもないリスクのある修理プログラムだとしている。
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Source: スラッシュドット