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Google による Android アプリ市場独占を巡る米国の広域係属訴訟手続、判事がクラスを認定

米カリフォルニア北部地区連邦地裁の James Donato 判事は 11 月 28 日、Google が Android アプリ市場を違法に独占していると訴える広域係属訴訟手続で原告側のクラス認定申立を一部認めた
(裁判所文書: PDF
The Register の記事)。

広域係属訴訟手続は複数の連邦裁判所に提起された共通の事実問題のある訴訟について、単一の連邦裁判所に移送して事前審理を併合する手続きだ。今回の訴訟では米国の複数の州および米国領で提起されたクラスアクション訴訟が併合されている。原告側は Google が OEM や携帯電話キャリアに Google Play ストアのプリインストールを義務付けるなどして違法に Android アプリ市場を独占し、アプリやアプリ内アイテムの販売に 30 % という競争を超越した手数料を課して消費者に損害を与えたなどと訴えている。

判事は原告が申し立てた 2 件のクラス認定について、連邦民事訴訟規則(FRCP) 23 (b)(3) に基づくクラスを認定し、23(b)(2) に基づくクラスを却下した。認定されたクラスは 2016 年 8 月 16 日から現在までに Google の課金システムを通じて Google Play ストアからアプリを購入またはアプリ内アイテムを購入したアラバマ・ジョージア・ハワイ・イリノイ・カンザス・メイン・ミシガン・オハイオ・ペンシルベニア・サウスカロライナ・ウィスコンシン・ワイオミングの 12 州および、米領サモア・グアム・北マリアナ諸島・プエルトリコ・米領バージン諸島の 5 地域の人全員。

一方、23 (b)(2) は違法性の確認や差止命令などによる救済を求めるものであり、明らかに金銭的な救済を求める原告の意図にそぐわないと判断された。ただし、判事は今後の審理で考慮される可能性も指摘している。判事はこのほか、Google 側が申し立てていた原告側証人の除外も却下した。

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Source: スラッシュドット