Google は 19 日、インカの人々が情報の記録に用いたヒモのオンライン展覧会「The Khipu Keepers」を Google Arts & Culture で公開した(The Keyword の記事)。
Khipu (キープ) は結び目という意味で、ヒモに作った結び目やその間隔、染色の違いで異なる意味を表す。結び目の種類は3種類 (single / long / figure-eight)。single は一重結び、figure-eight は8の字結びで、long は巻き付けるようにヒモの先を繰り返し輪の中に通して結び目を長くしたもののようだ。
現存するものの 85 % は数値情報の記録に用いられており、figure-eight が数字の 1、long の巻き数で数字の 2 ~ 9 を表し、結び目のないヒモが数字の 0 を表すこともわかっている。一方、残り 15 % は言語による情報が記録されているとみられるが、現在のところ解読できていない。
The Khipu Keepers ではペルー・リマ美術館 (MALI) が 8 月 15 日まで開催している特別展「Khipus」のオンラインツアーが体験できるほか、Khipu の歴史や構造の解説ページなども用意されている。
| サイエンス
| インターネット
| 暗号
|
関連ストーリー:
Motorola、Android 11でブラジルの先住民族言語サポートを追加
2021年03月28日
Google、電子音楽史の学習や簡単なループシーケンス作成ができる「Music, Makers & Machines」を公開
2021年03月14日
Google、カンディンスキーが絵画「黄 赤 青」制作時に聴いた(と思われる)サウンドを体験できる「Play a Kandinsky」を公開
2021年02月13日
失われた言語で書かれた文書を解読するアルゴリズム
2020年10月25日
スコットランドの伝統言語「ゲール語」が消滅の危機
2020年07月08日
Google、危機に瀕する言語を救う「Endangered Languages Project」を公開
2012年06月24日
インカ文字は7ビット2進法?
2003年07月02日
Source: スラッシュドット