COVID-19 パンデミック初期、リモート授業が必要になった多くの学校は安価なオプションとして Chromebook を選択したが、U.S. PIRG Education Fund の報告書「Chromebook Churn」によれば、その多くが使えなくなり始めているそうだ
(メディアリリース、
The Register の記事、
The Verge の記事、
Ars Technicaの記事)。
その理由の一つは修理のしにくさだ。平均して Chromebook の修理用部品は非 Chromebook の修理用部品よりも入手性が低く、分解しやすさも非 Chromebook より若干低い。入手可能な部品はモデルによって異なるが、AC アダプターと電源ケーブルだけということもある。部品の価格は非 Chromebook と大差ないようだが、本体価格に対して割高だ。Google のセルフ修理ガイドでは修理不能なレベルまで故障した Chromebook を部品取り用にすることも推奨している。ASUS はセルフ修理プログラムを提供しているが、学校で数百台の Chromebook を維持するのには不向きだという。
もう一つの理由は Google が Chromebook デバイスのモデル別にソフトウェアの自動更新有効期限 (AUE) を定めている点だ。報告書によれば平均 4 年間であり、それを過ぎた Chromebook は電子ごみとなる。お買い得と考えてリファービッシュ製品を購入すれば AUE はさらに短くなる。さらに、メーカーが機能と無関係なベゼル部品等の形状変更をモデルごとに行うため、部品の流用も困難とのこと。
IDC のデータによるとパンデミック初年の 2020 年の Chromebook 出荷台数は 3,268 万台。これはおよそ 890 万トンの二酸化炭素排出量に相当し、2020 年出荷分の Chromebook 製品寿命を 2 倍に伸ばすだけで自動車 90 万台の 1 年分の排出量を削減できるとのこと。そのため、PIRG では Google に対し、Chromebook 全モデルで AUE を 10 年間に延ばすことや、メーカーと協力して修理しやすさを向上させることを求めている。
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Source: スラッシュドット