headless 曰く、
資料作成に ChatGPT を使用した結果、8 件中 6 件を架空の判例が占める要約書を裁判所に提出してしまった弁護士 2 名に対する懲戒処分が決定した
(裁判所文書: PDF、
Ars Techinica の記事、
The Guardian の記事)。この裁判は 2019 年にアビアンカ航空 670 便の機内で配膳用カートをぶつけられた男性が航空会社を訴えたもので、処分の対象となったのは原告側の弁護を担当する弁護士と資料を作成した弁護士だ。当初は後者が弁護を担当していたが、資格のない連邦地裁に移送されたため担当が変更された。架空の判例が提出されただけでも前代未聞だが、実際の判例が見つからないことが指摘されても資料が本物だと主張し続け、弁護を担当する弁護士が虚偽の説明で時間稼ぎしようとしたことも判明している。
懲戒処分は原告および虚偽の判例の執筆者にされた判事 6 名に事情を連絡し、弁護士 2 人で制裁金 5,000 ドルを支払うといったものだ。具体的には、今回の意見書・命令書と 6 月 8 日に開かれた聴聞の文字起こし、4 月 25 日の宣誓供述書の写しをこれらの文書をリストアップした書状とともにそれぞれ原告と判事 6 名に郵送し、各書状を訴訟記録に登録する。判事宛ての文書には、それぞれの判事が執筆したことになっている意見書を含める。これらはすべて命令から 14 日以内に行う必要がある。
なお、意見書では架空の判例が被告側弁護士や裁判所の時間を無駄にしたと指摘する一方、強制された謝罪は心からの謝罪ではないなどとして、謝罪は命じないと説明している。謝罪に関する決定は 2 名の判断に任せるとのことだ。
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Source: スラッシュドット