headless 曰く、
京都大学を中心とした国際的な研究グループが小惑星リュウグウの砂を電子顕微鏡で調べ、ごく表面が窒化鉄 (Fe4N) に覆われていることを発見したそうだ
(JAMSTEC のプレスリリース、
論文)。この砂粒は磁鉄鉱であり、小惑星の表層では太陽風の照射などにより表面の酸素が失われて金属鉄が形成される。ここへ氷天体に由来する窒素化合物を大量に含む微小な隕石が衝突し、金属鉄との化学反応により窒化鉄が合成されたと研究グループは推測している。
太陽から遠く離れた場所で生まれた氷天体や彗星にはアンモニウム塩などの窒素化合物が大量に貯蔵されている。このような物質が地球軌道の地域に輸送される証拠は見つかっていなかったが、実際には大量の窒素化合物が地球付近に到来して生命の材料になった可能性があるとのことだ。
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Source: スラッシュドット