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全銀ネット障害、損害を補償へ。根本原因は特定できず暫定対策のまま運用

10日の午前から11日にかけて発生した全国銀行データ通信システム(全銀システム)障害に関して、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は18日、障害の影響で個人や企業が追加で負担した費用を加盟する金融機関が補償すると発表した(全国銀行資金決済ネットワーク発表[PDF]三菱UFJ銀行[PDF]NHKCNET)。

補償の対象は、送金を急ぐために利用者が二重で行った振り込みの取り消しに伴う手数料などの返金や、予定日に振り込みができないことで発生した「延滞金・遅延損害金」、残高不足による借り入れで生じた「金利」の支払いなどとなっている。今回の障害では振り込みなど約506万件の決済処理が遅れるなどの影響が出ている。

原因に関してはタレコミにあるように、システムと金融機関をつなぐ中継コンピューターの基本ソフトの仕様変更を巡り、プログラムの設定ミスで部分的な容量不足が生じたためと、16日に各社で一斉に報じられている。18日の会見では、先の報道で指摘された問題に関しては、「現時点でそれがテーブルにどう影響したか分からない」との回答があった。現時点では根本的な原因は特定できず、暫定的な代替対応のまま運用しているとのこと(共同通信ITmedia)。

maia 曰く、

10日に起きた全銀システム(全国銀行データ通信システム)の障害は、
①各金融機関と全銀システムをつなぐ中継コンピューター(以下、RC)のメモリー不足が要因だった。機器の更新で処理量が増え、想定の容量を超えた(日経)。
②RCの仕様変更を巡り、プログラムの設定ミスで部分的な容量不足が生じた(大分合同新聞
③RCのメモリー不足に起因し、金融機関名などを格納したインデックステーブルに不正な値が紛れ込んだ。インデックステーブルはRCのディスク上にあるファイルから展開する。このファイルを作成するプログラムを実行したタイミングで、一時的に確保するメモリー領域が不足し、ファイルの内容が不正確になった(日経XTECH

いや、どの記事もまあまあ同じことを指しているけど。
全銀システムはこれまでほぼ8年周期でシステムの刷新が行なわれてきて、第7次から第8次への移行過程で行われた機器のリプレイスで起きた障害(ImpressWatch

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Source: スラッシュドット