イギリス政府は20日、気候変動対策の一環として進めていたガソリン車とディーゼル車の新車販売を禁止する政策について、導入時期を従来の2030年から35年に延期すると発表した。また、新築住宅へのガスボイラー設置禁止措置を緩和し、生活困窮世帯などを対象外とした。家庭の断熱性改善を義務づけないことも決定している(毎日新聞、Bloomberg、時事ドットコム)。
英政府は、2021年に同国で開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に合わせて、ガソリン車とディーゼル車の新車販売禁止を2030年までに前倒しすると発表していた。しかし、このとき自動車産業からは準備期間の短さを批判する声が出ていた。
英国では来年に総選挙を控えており、物価高に苦しむ国民の「負担軽減」をアピールする狙いがあるとみられている。ただ、急な政策変更に対して環境団体などからは反発の声も出ている。また、産業界からも政策の一貫性の欠如が投資を阻害するとの指摘も出ている。
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Source: スラッシュドット