イギリス第2の都市バーミンガム市が事実上の財政破綻を宣言した。破綻の原因は男女同一賃金訴訟にあるという。この問題は、2010年に女性職員が男性との同一賃金を求めて訴訟を起こした判決に遡る。裁判では教員補助やケータリング業務に従事する職員が、伝統的に男性が従事するごみ収集員や道路清掃員に与えられるボーナスを受け取ってこなかったことが問題視され、職員側が勝訴。女性職員が男性より低い賃金で働いたとして追記の賃金支払いが発生していたとされる(テレ朝NEWS、第一生命経済研究所)。
この件に関しては既に約2000億円相当が支払われているが、今も6.5~7.6億ポンドの支払い義務が残っており、これが毎月500~1400万ポンドずつ増えているという。予想される費用は行政サービスに関連するバーミンガム市の年間予算を上回り、同市は支払い義務の履行が困難として財政破綻の宣言に至ったとしている。
このほかにもはOracleプロジェクトのコスト肥大化も原因として指摘されている。バーミンガム市議会は大幅にカスタマイズされたSAPシステムをOracle Fusionに移行しようとしていたが、その複雑さからプロジェクトは遅延し、コスト超過が発生しており、その結果、導入コストが当初の見積経費の4倍になったともしている(The Register、ITmedia)。
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Source: スラッシュドット