Slackのレポートによると、日本は「忙しそうに見せるだけの無駄な仕事」に時間を費やしている国のトップ3に入っているそうだ。この調査は、9か国1万8000人以上の従業員を対象に「組織の生産性」「自動化」「柔軟性」に関する内容を調査したもの。調査によると、日本やシンガポール、インドなどのアジア諸国の従業員は、生産的な仕事よりも「忙しそうに見せるためだけの仕事」に多くの時間を費やしているという。これは、成果を出すための実質的な業務ではなく、チーム内での成果の発表などの形式的な業務を指す(Slackリリース、The State of Work in 2023[PDF]、CNBC、GIGAZINE)。
このような「パフォーマティブな仕事」をしている国別にランク付けした結果によると、インドが43%、日本が37%、シンガポールが36%、フランス31%、イギリス30%、オーストラリア29%、ドイツ29%、アメリカ28%、韓国28%と、日本は下から2番目に相当し、世界平均を大きく上回っている。一方で、生産的な仕事に費やす時間に関しては、日本やシンガポール、インドの従業員は他国と比較して少ないことが示された。生産的な仕事にの時間を割いて国のトップ3に当たる韓国が72%、オーストラリア71%、ドイツ71%比べて、日本の従業員は約63%と低い割合となっている。
この傾向は、日本やシンガポールなどの企業のリーダーが、従業員の評価を成果よりも目に見える活動に基づいて行っていることが要因とされている。これにより、従業員は目に見える忙しさを演出することに時間を費やし、生産性を低下させる結果となっているのだという。こうした評価方法は、従業員に対して長時間労働や即時のメール対応などのプレッシャーを与えているとされ、実際に70%の従業員が会議やメールの削減が生産性向上につながると感じているとの報告があるようだ。
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Source: スラッシュドット