ネット上では制限速度をきちんと守って走ると、実は信号には引っかからないという「都市伝説」が存在する。産経新聞は大阪府内の幹線道路を走り、この都市伝説が本当かどうか検証したそうだ。検証は大阪府内の幹線道路で行われ、交通量が少なく影響を受けにくい深夜に行われた(産経新聞)。
最初の検証エリアは大阪府内の幹線道路で、制限速度50キロで走行した。この結果、26か所の信号のうち、赤信号で停止する必要があったのはわずか5か所だった。信号待ちの時間は合計で約1分50秒だった。続いて都市部での検証が行われ、制限速度60キロで国道1号を走行した。この区間には13か所の信号があった、1度も信号で引っかからずに通過することができた。複数回の走行でもほぼ同様の結果が得られたとされている。
この現象の背景には、「速度抑制オフセット制御」という仕組みの存在があるそうだ。約30年前に大阪府警交通規制課によって導入されたこの制御は、特定の道路や区間に適用されており、制限速度で青信号を通過した車が次の信号にちょうど赤から青へ切り替わるタイミングで到着するように調整されている。電車のダイヤのような図表を用いた計算により、絶妙な調整を実現しているという。
この制度の導入により、夜間の死亡事故が減少しているとの報告もある。午後10時から翌午前5時までの時間帯の死者数が、1993年には全体の47%を占める226人だったのが、1995年には189人(40%)に、 2022年には38人(27%)まで減少したとされている。
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2012年03月17日
Source: スラッシュドット