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Google、欧州経済領域と英国でAndroid初回起動時に表示する検索プロバイダーの入札を廃止

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Googleは8日、欧州経済領域(EEA)と英国でAndroid初回起動時に表示する検索プロバイダー選択画面について、表示する検索プロバイダーの入札による選定を廃止すると発表した(Android Choice ScreenGhacksの記事)。

検索プロバイダー選択画面はGoogleアプリの提供条件がEUの独占禁止法に違反するという欧州委員会の判断を受けて2019年に計画が発表されたもので、応札者上位3件がGoogleとともにランダムな順序で表示される。当初は年1回の入札を行うと発表されていたが、第1回の2020年3月1日~6月30日表示分以降、4半期ごとの入札が行われている。入札はAndroidが競争を促進していることを強調する狙いがあるとみられるが、DuckDuckGoはGoogleの独占を強化するものだと批判していた。

新しい選択画面は欧州委員会の諮問を受けて開発されたもので、スクロール可能なリストに最大12件の汎用検索プロバイダーが表示される。このうち5件は対象国におけるStatCounterの検索プロバイダーランキング上位5件(Googleを含む)で、リストの上位にランダムな順番で表示される。残り最大7件は上位5件に含まれない検索プロバイダーで、対象国で利用可能な検索プロバイダーが7件以上ある場合はランダムに7件が選択される。新選択画面への掲載は無料だ。

StatCounterで欧州のサーチエンジンランキングを見るとGoogle・Bing・Yandex RU・Yahoo!・DuckDuckGoがトップ5となっているが、これはEEA域外でYandex RUのシェアが大きいロシアが含まれているためとみられる。EEA域内でYandex RUがトップ5に入っているのは東欧圏の国が中心であり、多くの国ではYandex RUの代わりにEcosia(ドイツ)がトップ5に入っている。また、チェコのSeznamやフランスのQwant、ノルウェーのKvasir、スロベニアのNajdi.siのように、国産サーチエンジンがトップ5に入っている国もある。

汎用検索プロバイダーはインターネット全体から全般的な検索結果を返すもので、特定のトピックに特化した垂直検索専用サービスは対象外となる。また、対象国向けにローカライズされている必要があるほか、Google Playでのアプリ提供や実装に必要なアセットをGoogleに提供する必要もある。入札は現在結果が公開されている2021年第2四半期分が最後となり、第3四半期は新選択画面がロールアウトするまで同じ画面が表示されることになる。

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Source: スラッシュドット