歌詞表示サービス Genius が Google と LyricFind を訴えた裁判について、米訟務長官が Genius 側の上告を棄却すべきだとする法廷助言書を連邦最高裁判所に提出している
(Ars Technica の記事、
法廷助言書: PDF)。
この裁判は Genius が独自に文字起こしした歌詞データを無断で使われたと主張して Google と LyricFind を訴えたものだ。Genius は記号を見た目で区別しにくい別の記号に置き換えたウォーターマークを歌詞に埋め込み、無断使用を特定した。ただし、Genius が歌詞の著作権を保持しているわけではなく、Google と LyricFind は著作権者からライセンスを受けて歌詞を利用している。
そのため、Genius 側は歌詞データの商用利用を禁じたサイトの利用規約を理由として契約違反でニューヨーク州裁判所に 2 社を提訴したが、著作権に関する訴訟だという Google の主張が認められて連邦地裁に移動した。連邦地裁ではGeniusの請求内容を保有していない著作権を主張するようなものだと判断して棄却、控訴裁判所でも契約違反や不当競争の訴えは認められなかった。
法廷助言書は Genius の利用規約が各ページにリンクを設置し、合意しなくてもコンテンツを利用できる「ブラウズラップ」契約であることを指摘。データの無断使用は契約違反であり、米著作権法 301 条 (a) が適用されない権利の侵害だとする Genius の主張に対し、その主張を満たすには対象を契約先に限る権利が必要であり、全世界に対する権利を主張するのも同然のブラウズラップ契約はその主張に適したものではないと述べている。
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Source: スラッシュドット