自民党は27日、放送法改正案について今国会での成立を断念する考えを立憲民主党側に伝えた。改正案では剰余金を原資として受信料の値下げに充当するといった、NHK受信料の値下げのための制度なども含まれていたが、東北新社による接待問題や同社やフジ・メディア・ホールディングスの外資規制違反などの問題から現時点でも審議入りしていなかったことから断念する方針を決めたという。また国会側が提出を求めている外資規制違反の調査結果に関しても報告がまとまっていないことも一因だという。自民党側は継続審議、立憲民主党側は一度廃案にすべきだとしている(NHK、TBSNEWS、朝日新聞)。
成立が断念されたことから、政府は放送法に新たに外資規制について監視を強化する方針を盛り込むという。現行制度は事業認定の申請時に議決権比率が20%未満かを確認しているが、新たな方針では認定後も定期的にチェックする制度を導入する。このための専門部署の設立も検討するという。6月に正策を協議する有識者会議を設立、2022年1月に召集する通常国会での早期成立をめざす方針(日経新聞)。
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Source: スラッシュドット