あるAnonymous Coward 曰く、
文部科学省は昨年12月13日、「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」という調査において「ゲーム・ネット・スマホが発達障害的な児童を増やす」という趣旨の発表をしたが、依存的行動の調査研究を行う日本行動嗜癖・依存症学会は1月20日、「科学的エビデンスに基づかない記述」であるとして抗議声明を発表した(学会の抗議声明, GameBussiness.jpの記事, Gadget Gateの記事)。
文科省の発表では、専門の医師により診断された「発達障害」ではなく、担任が「発達障害”的”」と思った生徒の割合を元に調査されている。かつ、そもそも自身で「学習面や行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒数の割合を推定している調査である。増加の理由を特定することは困難であるが」として原因は不明としていながら、まとめてとして「テレビゲームをする児童生徒数の割合が増加傾向」「インターネットやスマートフォンが身近になった」という原因を憶測で記述している。
学会では「ゲーム、インターネット、スマホの利用によって情緒、知能、行動面へ悪影響があるという科学的な報告はありませんし、特別な支援が必要が生じるといった報告も存在していません」として、これは文科省の「ゲーム、ネット、スマホは悪いもの」というバイアスによるものと分析。該当箇所の削除または訂正を求めている。23日現在、文科省からの回答はなされていない。
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Source: スラッシュドット