COVID-19 パンデミックによるシステム管理者の仕事への影響について、ドイツのマックスプランク情報学研究所が 24 人への聞き取り調査の結果をまとめている
(The Register の記事、
論文リポジトリ)。
24 人の国別内訳はオランダが 8 人と最も多く、ドイツが 3人、オーストリア・インド・ノルウェイが各 2人で続く。アジア圏はインドのみで、このほか米国とガーナを除くとすべて欧州となっている。一方、産業部門別では教育と IT が各 8 人で大半を占め、金融・研究が各 2 人で続く。勤務経験は 7 か月から 25 年まで幅広いが、10 年以上が 13 人と過半数を占め、中央値は 10 年となる。
調査の結果、システム管理者は他の人たちが仕事をできるようにするという任務から、危機下で他の業務とは異なるプレッシャーを感じていたことが判明したという。その一方で、自宅勤務では他の人が自分の仕事を待っているというプレッシャーが少ないという意見も聞かれたそうだ。
また、ロックダウン初期のシステム管理者はやってくる仕事のほとんどをただこなすだけだったが、その後は組織がロックダウン下での業務の方法を公式化していくことになる。その結果、調整は暗黙的なものから明示的なものに移り、意思疎通も自発的なものや偶然によるものから非同期なコミュニケーションや計画的なミーティングへ変わっていった。こういった変化はロックダウンにより推進されたと考えられるとのこと。
論文では調査結果を踏まえ、システム管理者の業務環境を改善するための推奨事項を 3 つ挙げている。
- システム管理者の仕事を増やすだけの公式な仕事の形式を最小限にする
- リモートワーク時の公式な調整の必要性を減らしつつ、システム管理者との共同作業を容易にするツールの導入
- システム管理者にその仕事と責任に対する十分な権限を与える
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Source: スラッシュドット