米商務省の国家電気通信・情報管理庁 (NTIA) が 5G C バンドによる電波高度計への干渉について分析結果を報告し、3 つの結論を示している
(報告書、
The Register の記事)。
米国では 5G C バンドのサービス開始 1 か月前になって連邦航空局 (FAA) が電波高度計に干渉する可能性があるとの耐航空性情報を公表し、サービス開始の延期やサービス開始直後に一部の便が欠航するなどの混乱を招いた。その後、5G C バンド展開地域の空港での緩衝地帯設置や利用可能な電波高度計の認可などの対策が進み、今年 1 月 27 日時点でボーイング 737 MAX を含む米商用機の 90 % が 5G C バンド展開地域の空港で低視界時の着陸が可能となっている。電波高度計メーカーは干渉を防ぐ電波フィルターの開発とテストを進めており、5G C バンドでサービスを行う AT&T と Verizon は緩衝地帯設置期間の 1 年間延長に合意している。
NTIA の報告書は省庁間共同 5G 電波高度計干渉クイック反応テスト (JI-FRAI QRT) 第 4 フェーズの結果をまとめた内容だ。JI-FRAI QRT は主に軍用だが、一部は民間機にも適用できる。第 1 の結論としては、5G 送信機の 4 GHz ハイカットフィルターにより電波高度計の帯域 (4,200 ~ 4,400 MHz) では 5G 帯域(3,700 ~ 3,980 MHz)と比べて電波強度が 106 デシベル低いこと、5G 不要輻射の上限が -37.5 dBm/MHz ~ -48.5 dBm/MHz であることから影響を受ける可能性は低く、電波高度計へのローカットフィルター追加が有効とみられるというものだ。
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Source: スラッシュドット