塩野義製薬は9月28日、COVID-19向けの経口抗ウイルス薬「ゾコーバ錠」について、最終段階の治験で発熱などの症状を改善する効果が確認されたと発表した。第2および3相臨床試験の第3相部分で主要評価項目を達成したとしている。薬は、承認をめぐり厚生労働省の審議会で継続審議となっているが、同社は厚労省らに同試験の速報の結果を提示し、承認を求める方針を加速させる(日経バイオテク、NHK、ミクスOnline)。
塩野義製薬は4日、このゾコーバに関して、低中所得国に広く提供するため、国際的な公衆衛生団体「医薬品特許プール(MPP)」とライセンス契約を結んだと発表した。これにより、MPPを通じてジェネリック医薬品(後発薬)メーカーがゾコーバを生産できるようになり、117か国での供給が可能になるという(北國新聞)。
一方でCOVID-19治療薬への転用を目指していたイベルメクチンに関しては治験の結果、効果を確認できなかったことが発表された。治験は2021年11月~22年8月にかけて、日本とタイの軽症患者1030人を対象に実施された。イベルメクチンと、効果のない偽薬(プラセボ)を経口投与(服用)したところ、どちらも有意差は認められなかったとしている(読売新聞、北里大学病院)。
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Source: スラッシュドット