maia 曰く、
政府は自衛隊の弾薬に使う火薬の生産工場を建設し、製造技術を持つ防衛産業に生産委託し、全量を買い取る計画のようだ(日経)。工場の稼働は2023年の予定。ようやく現実的対応に目覚めたようだ。
日経新聞の記事によると自衛隊向けの弾薬工場は2023年の稼働をめざすという。現在、有事の際の「継戦能力」の確保が課題となっており、政府内の試算では3か月の防衛に必要な弾薬のうち確保できるのは現状で6割ほどしかないという。記事によれば、2か月程度で「弾切れ」になる恐れがあるとしている(日経新聞)。
今になってこうした方針が示されたのは、ウクライナに積極的な支援をおこなっている米国の一部の弾薬在庫が枯渇しつつあることが報道されたこともあるのかもしれない。この問題を取り上げているミリレポによると、ウクライナ軍の1日の砲弾の使用量は弾種は不明だが平均3000発ほどに及び、単純計算で月間9万発消費、使用量が生産量をはるかに凌駕しているという。しかし、現在米国で155ミリ榴弾を生産できる工場はペンシルベニア州スクラントンにあるゼネラル・ダイナミクスの工場の一つしかなく、その月産生産能力は1.4万発しかないとされる(ミリレポ[動画])。
WSJの記事によると米軍は8月24日時点で、ウクライナに155ミリ砲弾を最大80万6000発供与しているという。しかし、最近の数週間で米軍の155ミリ砲弾の在庫に関しては米軍関係者が「不快なほど低い」水準まで減ったと話しているとのこと。米国の場合、武器弾薬は発注から生産されるまでに13~18か月を要するそうだ(WSJ、WSJ(Yahoo!ニュース))。
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Source: スラッシュドット