headless 曰く、
米連邦取引委員会(FTC)は6日、消費者の修理する権利をメーカーが制限しているとする報告書「Nixing the Fix」を公開した(FTCのブログ記事、 報告書: PDF、 Consumer Reportsの記事、 The Registerの記事)。
マグナソン-モス保証法では製品保証を無効にすることなく自分自身や独立の修理業者による修理を行う権利を消費者に与えているが、メーカーによるさまざまな制約の結果、権利行使は難しくなっているという。
たとえば、パーツやマニュアル、診断ツールの不提供や、バッテリーを接着するといった修理作業の危険度が増す設計、サードパーティー製パーツやサードパーティー修理業者に対する誹謗、特許や商標、利用規約による制限などが挙げられている。メーカー側は修理する権利を制限する理由として製品の安全性の維持や知的財産の保護などを挙げているが、ほとんどは記録により裏付けされたものではないとのこと。
自動車産業では自主規制により消費者による修理のオプションが大幅に広がることを示しているが、そのほかの産業で同様の自主規制は導入されていない。
FTCでは修理に対する違法な制限の問題を解決するため、法的執行機関や規制当局に訴える一方、消費者の啓発も行っていく。さらに、消費者が購入して所有する製品で修理のオプションが選択できるよう、州レベル・連邦レベルいずれの立法機関とも共働する用意があるとのことだ。
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Source: スラッシュドット