ガジェット

過去に例のない世界的なサル痘アウトブレイク

欧米でサル痘の予期せぬアウトブレイクが発生し、英国での症例は最初に確認された 5 月 7 日から 2 週間ほどで 20 件まで増加している
(英健康安全保障庁の更新情報
Mail Online の記事
The Indian Express の記事
Ars Technica の記事)。

サル痘は性感染症とみなされてはいないが、感染者は男性の同性愛者や両性愛者で多く確認されており、英健康安全保障庁 (UKHSA) は性交渉時の接触で感染した可能性があると注意喚起している。

具体的な感染経路について pongchang 曰く、

感染経路は、患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる感染 (飛沫感染・空気感染)、あるいは、水疱や粘膜の排出物に接触することによる感染 (接触感染) がある。後者なら続発する。

サル痘はオルソポックスウイルス族のサル痘ウイルスが引き起こす人獣共通感染症で、コンゴ盆地から西アフリカにかけての熱帯雨林地域でヒトへの感染事例が散発しているという。今回は感染者が11か国で確認されており、過去に例のない世界的アウトブレイクになっている。感染したサルが発見の契機となったためサル痘と呼ばれるが、本来のウイルス保有動物はげっ歯類の間に存在する可能性が高いと考えられている。サル痘予防のためのワクチンのほか、天然痘ワクチンも予防効果を発揮するが、天然痘ワクチンキャンペーンの対象でなかった 40 ~ 50 歳未満の人の多くはサル痘に対する免疫もないとのことだ
(厚生労働省検疫所 海外感染症発生情報
名古屋検疫所の解説記事)。

すべて読む

| サイエンスセクション

| サイエンス

| 医療
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

天然痘を保管しているロシアの研究所で火災、ウイルスなどの拡散はないと当局は発表
2019年09月18日

米国政府、合成生物学の進歩で生物兵器対策の準備が必要と判断
2018年06月26日

米州が麻疹の排除地域と認定される
2016年10月02日

米国、バイオテロに備え最後の天然痘ウィルスを保存
2011年05月20日

UD Agent、天然痘ウイルスのデータ解析完了
2004年11月13日

天然痘の保存継続を決定
2002年01月18日

Source: スラッシュドット