Microsoftは昨年、HoloLensベースの軍用ゴーグル IVAS (統合視覚拡張システム) 開発を米陸軍と契約したが、現状のままでは総額 218 億 8 千ドルの税金を無駄に使うことになると国防総省監察総監室が指摘している
(監察総監室の報告書: PDF、
Ther Register の記事、
Windows Central の記事、
On MSFT の記事)。
陸軍の IVAS プログラム担当者はテストを通じて兵士による IVAS の受容を評価するが、プログラムでは最低受容レベルを定めておらず、IVAS がユーザーのニーズに合うかどうかを判断できないのだという。これは陸軍のポリシーがプログラム担当者に最低受容レベルの定義を求めていないためで、兵士が IVAS を好まないか、実際の役に立たないと判断すれば結果的に現場で使われない可能性があるとのこと。
監察総監室はそのため、陸軍全体を対象に適切な最低受容レベルの定義を義務付けるポリシーを策定することなどを陸軍次官補 (調達・兵站・テクノロジー担当) に勧告している。しかし、次官補は既に評価基準があること、それぞれ異なる調達プログラムに一律のユーザー受容度基準を当てはめるとプログラムの迅速性や柔軟性が失われることなどを挙げて勧告に反対している。
軍の広報官は The Register に対し、IVAS の契約総額は 10 年間 (基本 5 年、延長 5 年)で最高 218 億 8 千ドルだが、現在までにその 2 % 程度しか使っていないと述べたとのことだ。
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Source: スラッシュドット