無罪判決が確定した男性が、警察が保管している指紋とDNA型、顔写真データの削除などを求めた裁判で名古屋地裁は18日、国側に削除を命じる判決を行った。名古屋地裁の西村裁判長は、指紋やDNA型などは、みだりに取得したり、利用されない自由が憲法13条で保障されており、今回の件では余罪の存在や再犯の恐れなどの保管すべき具体的な必要性は示されていないとして、国にデータの抹消を命じたとしている。弁護団によると、警察庁が保管するDNA型の抹消を命じる判決は初めてだとしている(朝日新聞、NHK、中日新聞)。
NHKの記事によれば、警察庁は2020年末の段階で指紋を約1135万件、DNA型を約141万件、写真を約1170万件保管しているという。国家公安委員会の規則では、データ抹消の要件としては対象者が死亡した場合もしくは保管する必要がなくなったときであるとしている。
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Source: スラッシュドット