ガジェット

着陸直後のエアバス A330 型機でフライトコントロールコンピューターが 3 台すべて停止したトラブル、最終報告書が公開される

headless 曰く、

昨年 6 月 14 日に上海発台北行きチャイナエアライン 202 便のエアバス A330 型機で発生したインシデントについて、台湾国家運輸安全調査委員会 (TTSB) が最終報告書を公開している (ニュースリリース報告書: PDFThe Register の記事The Aviation Herald の記事)。

このインシデントでは A330 が台北松山空港の滑走路に接地した直後、3 台のフライトコントロールプライマリコンピューター (FCPC) がほぼ同時に停止している。これによりグラウンドスポイラーや逆推力装置、オートブレーキがすべて使用できなくなった。問題を認識した機長がマニュアルブレーキを適用。3 秒後には副機長にもマニュアルブレーキを要請して 2 人でブレーキペダルをフルに踏み込み、機体は滑走路終端の 30 フィート手前で停止したとのこと。

FCPC が 3 台ほぼ同時に停止した理由として、TTSB ではコマンド / モニター系統の非同期性が非常に大きくなったことを挙げている。接地時には機体の水平制御が飛行用から地上用に切り替わって非同期性が大きくなるが、これにパイロットのペダル操作が加わって 2 系統の差が閾値を超えてしまったと考えられるという。その結果、FCPC1 が最初に停止し、制御の移動した FCPC2 と FCPC3 も次々に停止したとみられる。エアバスではこの問題に対処するソフトウェア改善を行っている。

すべて読む

| セキュリティセクション

| セキュリティ

| ソフトウェア

| バグ

| 交通
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

北米でリコール対象となった20ブランドの除湿器、すべて同じメーカー製
2021年08月10日

エチオピア航空のパイロット、目的地と間違えて開港前の新空港に着陸
2021年04月07日

米大統領専用機を運用する空軍基地、マウス耳の帽子をかぶった男性が5時間にわたってうろつく
2021年03月14日

Tesla、Tesla車で意図しない急加速が発生したという調査請求は虚偽だと反論
2020年01月24日

ボーイング737 NGで特定の滑走路へ計器進入する際にのみ発生する問題が確認される
2020年01月11日

航空機の操縦士、体調不良の原因は?
2016年03月02日

Source: スラッシュドット