ガジェット

米昆虫学会、昆虫2種の「ジプシー」を含む一般名を廃止

headless 曰く、

米昆虫学会 (ESA) は7日、「ジプシー (gypsy)」という単語を含む昆虫2種の一般名を昆虫および関連生物の一般名リストから削除したことを発表した(ESA のニュース記事Mashable の記事)。

削除された一般名はドクガ科のマイマイガ Lymantria dispar の「gypsy moth」と、アシナガアリ属のアリ Aphaenogaster araneoides の「gypsy ant」。ESA 理事会では3月に許容可能な昆虫の一般名に関する新しいポリシーを承認しており、民族や人種のグループを示す名前や恐怖を掻き立てるような名前が禁じられている。また、特に侵略的外来種について地理的な場所を示す名前の使用を非推奨としている。

一般名は専門家と一般人とのコミュニケーションを容易にするためのものだが、特定のグループを歓迎しないような一般名の使用はその目的に反する結果を生む。今回の変更は不適切であったり不快感を与えたりする昆虫の一般名を見直して置き換える新プログラムの開始と相前後して決定したもので、ロマの人々に対する侮蔑的な呼称「ジプシー」が不適切と判断された。

新プログラムは民族や人種に対する否定的なステレオタイプを持続させるような昆虫の一般名を特定し、代替の一般名を提案するもので、昆虫学者だけでなく関連する分野の科学者や一般の人々にも参加が呼び掛けられている。L. dispar に関しては、コミュニティグループを招集して新しい一般名の提案を要請する計画だという。A. araneoides の新しい一般名については言及されていない。

すべて読む

| サイエンスセクション

| バグ

| サイエンス
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

中国のSNSで「株式市場」という単語が禁止された可能性
2021年03月11日

AI翻訳業のロゼッタ、全社員に「英語禁止令」発令。英語は本業の能力とは何の関係もない
2021年03月05日

FANZAでの禁止表現、犬とのカラミはNGだが蛇ならOK
2020年12月03日

Apple、包括的用語使用の義務付けを含むスタイルガイド更新
2020年07月19日

絵本における著作権侵害問題、著作権的にNGな「絵本の読み聞かせ動画」や個人製作グッズの販売などが多く確認される
2020年04月17日

劇場版「メイドインアビス」、レーティングが急遽R15+になり前売り券購入者のうち対象者は払戻しに
2019年12月31日

海外では技術系の単語を子供の名前に使う親が登場している
2018年12月26日

米ミズーリ州、肉代用食品を「meat」として販売することを禁ずる法律
2018年09月01日

Source: スラッシュドット