Canalys の推計によると、Windows 10 のサポート終了で 2 億 4 千万台の PC が電子ゴミになると考えられるそうだ
(Canalys のブログ記事、
Neowin の記事)。
PC 出荷台数は Windows 7 サポート終了と COVID-19 パンデミックの影響で大幅に増加したが、パンデミック後半からは大幅な減少が続き、パンデミック前のレベルを下回っている。それでも減少の出口は見えており、Canalys ではパンデミック時代の PC の買い替えサイクルと AI 対応デバイスの登場により 2024 年は 8% の成長に転じると予想する。
しかし Windows 10 のサポートが終了すると、現役使用可能な PC であっても Microsoft の最新 OS のハードウェア要件を満たしていなければリファービッシュして再活用することが困難となる。Canalys によれば Windows 10 の延長サポートが終了する 2025 年 10 月 14 日には、おおむね 5 分の 1 のデバイスが Windows 11 との非互換性により電子ゴミに変わるという。これを台数に換算すれば 2 億 4 千万台に相当する。2 億 4 千万台すべてがノート PC だとして、折りたたんだ状態で積み重ねると月の直径を上回るとのこと。
Microsoft は Windows 10 のサポート終了後、3 年間の拡張セキュリティ更新プログラム (ESU) を一般ユーザーにも提供する計画を示しているが、無料ではない。Windows 7 ESU の価格を当てはめると 1 年目は 25 ドル (値引きが適用されない場合は 50 ドル) で毎年倍増し、3 年目は 100 ドルとなる。これでは Windows 11 対応デバイスへ移行する方がコスト効率のよりよい方法となり、現在使用している PC をゴミの山に送ることになる。
Canalys によれば、このような問題を防ぐためには OEM がデバイスを丈夫で修理しやすく、リサイクルしやすいよう設計する必要があり、OS ベンダーはデバイスを可能な限り長期間安全に使用できるようにする必要があるほか、複数業界が協調して電子ゴミの問題に取り組んでいく必要もあるとのことだ。
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Source: スラッシュドット