ガジェット

50歳以上のインターネットユーザーは心代謝性疾患リスクや死亡リスクが低いという研究成果

headless 曰く、

中国の研究グループが中国・メキシコ・米国・欧州の 4 つのコホートを対象に行った研究によると、50 歳以上のインターネットユーザーは非ユーザーと比べて心代謝性疾患や死亡のリスクが低かったそうだ
(論文
Atlas VPN のブログ記事
BetaNews の記事)。

各コホートにはインターネット使用のほか、糖尿病や心臓病、脳卒中を含む心代謝性疾患の有無や、これらの疾患2つ以上の罹患歴がある心代謝性疾患の多疾病罹患、CES-D によるうつ症状の自己評価を行っている。50 歳以上の成人 104,422 人から集めたデータによると、インターネットユーザーは糖尿病・心臓病・脳卒中および死亡のリスクが低く、この逆相関関係はメキシコ・中国・米国・欧州の順に大きくなっていったという。

たとえば、欧州の 50 歳以上のインターネットユーザーは非インターネットユーザーと比べて心代謝性疾患リスクが 14 ~ 30% 低く、死亡リスクは 40% 低い。この逆相関関係の一部はうつ症状の少なさと連動しており、社会経済的地位の高い人と女性でより大きくなる。さらには過去に心代謝性疾患を経験した人では死亡リスクがおよそ 30% 低くなるそうだ。逆に 65 歳未満で社会経済的地位が低い男性独身者は特定の心代謝性疾患リスクが高くなるとのこと。

研究グループではインターネット使用がうつ症状を軽減することで心代謝性疾患リスクと死亡リスクを低下させる可能性があるとしつつ、年配者のインターネット使用を推進するにあたっては社会経済的地位や健康リテラシーにも配慮する必要があると結論付けている。

すべて読む

| サイエンスセクション

| サイエンス

| 医療
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

異性への関心が低い中高年男性は早死にするとの研究
2023年03月28日

男性を決定するY染色体の減少により死亡リスクが上昇することが判明
2022年07月19日

花粉症を発症しているとがん死亡率が半減?
2022年03月22日

犬を飼うと介護リスクが半減する。国立環境研究所ら研究
2022年02月26日

太っていたら十分な運動をしてもやっぱり不健康という研究結果
2021年01月26日

長時間座って過ごす人の心血管疾患・早期死亡リスク、テレビ視聴で上昇し、仕事では上昇しないとの研究成果
2019年07月02日

普段から速く歩く人の平均余命は肥満度の影響を受けず、遅く歩く人よりも長生きするという研究成果
2019年05月19日

肥満でも他のメタボリックリスクがなければ早期死亡リスクは大きく上昇しないとの研究結果
2018年07月14日

休日の「寝だめ」は死亡リスクを下げるという調査報告
2018年05月30日

夜型人間は死亡リスクが高い、無理して朝型の生活をすることによる負担が原因?
2018年04月17日

長時間座る生活を続けると死亡リスク増
2017年09月16日

コーヒーや緑茶を日常的に飲むと病気での死亡リスクが減る?
2015年05月12日

標準体重オーバーの人のほうが標準体重の人よりも死亡リスクが低い
2013年01月05日

コーヒー飲用者は非飲用者よりも死亡リスクが低いとの研究結果
2012年05月20日

平均余命を伸ばすことができる最低限の運動量は?
2011年08月28日

Source: スラッシュドット