オーストラリアで行われた調査によると、シドニーの家庭の裏庭で飼われているニワトリが産んだ卵には、市販の卵の 40 倍以上の鉛が含まれていたそうだ
(The Conversation の記事、
論文)。
55 家庭の裏庭で飼われている 69 羽のニワトリが産んだ卵を調査したところ、51 % に食品の安全レベルとされる 100 μg / kg を上回る鉛が含まれていたという。平均の鉛含有量は 301 μg / kg であり、市販されている放し飼い農法による卵 9 ブランドの平均 7.2 μg / kg のおよそ 42 倍となる。
卵の鉛含有量はニワトリが飼われている裏庭の土壌の鉛含有量を反映しており、安全レベルを確保するには土壌の鉛を 117 mg / kg 未満に保つ必要がある。この数字はオーストラリアの住居用土壌ガイドラインで指定されている 300 mg / kg よりも大幅に少ないものだ。
シドニーのほか、メルボルンとブリスベンで住宅の土壌を調べたところ、塗料やガソリンに鉛が使われていた時代からの住宅が多い地域で鉛レベルが 117 mg / kg 以上だったとのこと。対策としては土壌の置き換えが効果的とみられる。
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Source: スラッシュドット