国際線旅客機の多くでは 100 ml を超える液体の機内持ち込みを禁じているが、英空港では 2024 年にも制限を撤廃する計画だという
(The Register の記事、
The Times の記事、
Chronicle Live の記事、
Evening Standard の記事)。
液体持ち込み制限は 2006 年にロンドン警視庁が阻止した旅客機爆破テロ計画を受けて導入されたものだ。テロは液体物を用いて旅客機を爆破する計画だったと発表されており、液体だけでなくジェルも制限の対象になっている。ただし、イタリア・ジェノバでは地元特産のソース「ペスト」限定で 100 ml を超えても機内に持ち込むことを認めており、米運輸保安庁 (TSA) はハンドサニタイザー限定で大きな容器での機内持ち込みを認めている。
制限の撤廃は 3D 映像での検査が可能な新型の CT セキュリティスキャナー導入によるもので、乗客は液体物やノート PC などを手荷物から取り出す必要がなくなる。これにより保安検査の所要時間を大幅に短縮できるほか、機内持ち込み用の「トラベルサイズ」容器や袋が不要となるためプラスチックごみの削減につながることも期待される。新型スキャナーはロンドン・ヒースロー空港とガトウィック空港でテストが行われており、年内にアイルランド・シャノン空港に本格導入される予定とのこと。CT スキャナーの導入は米国でも進められている。
| 英国
| セキュリティ
| 交通
|
関連ストーリー:
アラスカ航空、米航空会社初の電子式手荷物タグ導入へ
2022年07月27日
米TSA、ハンドサニタイザー限定で大きな容器での旅客機客室内持ち込みを認める
2020年03月15日
二酸化塩素を使用する除菌製品クレベリンを旅客機内に持ち込むトラブルが相次ぐ
2020年02月29日
米空港、機内に持ち込まれる電子機器の保安検査強化へ
2017年07月29日
イタリア・ジェノバ、地元特産のソース「ペスト」は100mlを超えても旅客機の機内持ち込みが可能に
2017年06月25日
米運輸保安庁、アメリカン航空と共同で複数の空港の保安検査場に自動化レーンやCTスキャナーを導入する計画
2016年07月10日
米国の空港で保安検査に時間がかかるようになったのは預入手荷物の有料化で機内持ち込みが増えたから?
2016年05月15日
米TSA、空港の保安検査場で一部の乗客にボディースキャナーでの検査を強制
2015年12月30日
ロサンジェルス国際空港、乗客が猫をX線検査装置に通そうとして大騒ぎに
2015年07月05日
TSA、米国への直行便で電源の入らないガジェットの機内持ち込みを認めない方針
2014年07月12日
TSA、小型ナイフなど機内持ち込み制限物品の緩和計画を中止
2013年06月08日
米空港保安検査、泣いて嫌がる 4 歳の少女にパットダウン
2012年05月01日
100ドル払えばTSA透視型ボディースキャナーをバイパスできる
2012年03月18日
国際線で液体の持ち込みが禁止に
2007年02月28日
Source: スラッシュドット