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米連邦控訴裁判所曰く、歌詞データに鮮度の重要さは認められない

米連邦巡回区第 2 控訴裁判所は 10 日、歌詞表示サービス Genius が Google と LyricFind を訴えた裁判で、連邦地裁による棄却を支持する略式命令を出した
(The Verge の記事
裁判所文書)。

歌詞の著作権を Genius が保有しているわけではないが、歌詞表示サービスは歌詞の多くを独自に聞き取って文字起こしするため、無断使用されれば損害となる。無断使用を疑った Genius は記号の一部を見た目では区別しにくい別の記号に置き換えるウォーターマークを一部の歌詞データに埋め込んでおり、これを証拠としてニューヨークの州裁判所に 2 社を提訴した。訴訟はニューヨーク州法に基づく契約違反や不当競争などを訴えるものだったが、訴訟が著作権に関するものだとする Google の主張により、審理は連邦地裁に移動することになった。

米著作権法 301 条では有形メディアに固定された 102 条と 103 条で定義される著作物および派生物に対する権利には同法を優先的に適用すると定められている。そのため、連邦地裁では Genius の請求内容が保有していない著作権を侵害されたと主張するのと変わりないと判断して棄却。控訴裁判所でも著作物に対する契約違反や不当競争の訴えは認められないと判断した。

さらに、Genius は同社の歌詞データが「Hot News」として著作権法適用の例外になるとも主張した。Hot News 原則では原告がコストをかけて集めた鮮度が重要な情報について、直接競合する被告がただ乗りしていること、ただ乗りが製品やサービスを提供する意欲を失わせることを条件として情報に対する権利を認めるが、歌詞データに鮮度の重要さは認められなかった。

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Source: スラッシュドット