NVIDIA が米証券取引委員会 (SEC) に提出した四半期報告書 FORM 10-Q で、同社の A100 チップと H100 チップ製品の一部が米政府により中東への輸出制限の対象となったことを明らかにした
(NVIDIA の FORM 10-Q、
The Guardian の記事)。
NVIDIA が昨年 8 月 26 日付で SEC に提出した FORM 8-K 報告書によれば、米政府は昨年 8 月 (NVIDIAの 2023 会計年度第 3 四半期)、A100 チップと H100 チップおよび、これらのチップを搭載する DGX などのシステムを中国 (香港含む) およびロシアへ輸出する場合は新たな許可が必要になることをNVIDIAに伝えている。米政府はこの輸出許可要件について、中国やロシアで軍事用に転用されるリスクを防ぐためであると示唆したという。
今回の報告書によると、米政府は 2024 会計年度第 2 四半期 (2023 年 7 月 30 日までの 3 か月間)、A100 および H100 製品の一部について、中東の一部の国など中国とロシア以外の特定の顧客への輸出でも許可が必要になると NVIDIA に伝えたそうだ。昨年の FORM 8-K 報告書によると NVIDIA はロシアの顧客に製品を販売しておらず、今回の報告書によると中国には輸出制限の対象とならない A800 や H800 製品を販売しているとのこと。
現在は世界的に強い需要があり、NVIDIA では追加の輸出制限が行われても決算に重大な影響が及ぶことはないとみている。ただし、長期的には中国の顧客が代替品を欲しがらない場合やライバル製品を購入した場合、国内で代替品が調達できるようになった場合、米政府が適時に輸出許可を出さない場合などには同社の競争力が損なわれ、中国市場を失う可能性もあると述べている。
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Source: スラッシュドット