北海道電力泊原発1~3号機で、運営する北海道電に対し、廃炉や運転差し止めを求めた訴訟の判決が31日におこなわれた。札幌地裁の谷口哲也裁判長は北海道電に運転差し止めを命じた。廃炉については請求を退けている(判決の骨子および要旨[PDF]、産経新聞、日経新聞、NHK)。
裁判では活断層の有無や津波に対する安全性確保といった点が争点となった。裁判所は「津波に対する安全性の基準を満たしていない」として、北海道電力に3基ある原発すべてを運転しないよう命じる判決を言い渡した。津波対策を理由に原発の運転を認めない司法判断はこれが初めてであるとしている。
北海道電力は「速やかに控訴手続きを行う」と発表した。政府の木原誠二官房副長官は「本件は民事訴訟であり、国は(訴訟の)当事者ではない」としてコメントを避けた。一方で再稼働のスケジュールに変更があるということではないと述べている(ロイター、その2)。
あるAnonymous Coward 曰く、
被告が本件各原子炉について変更許可申請をした平成25年7月8日から本件口頭弁論集結時までの間、約8年半の期間が経過しているにもかかわらず、被告は、本件各原子炉の安全性についての主張及び立証を終えていない
そもそも規制委の再稼働審査を終える目処すら立ってない原発ではあるが、裁判は北電が立証を放棄したことによる不戦敗ということか。再稼働したくないのかな。
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Source: スラッシュドット