政府は電力不足問題の対応の一環として、節電に協力した家庭にポイントを付与、電気料金を実質的に下げるという政策を進めている。日経新聞の記事によれば、電力消費を減らし、対価を受け取る「デマンドレスポンス(DR)」サービスは、一部の電力小売りなどですでに実施されているものだそうだ。政府はこのDRに関して補助金を出して支援する方針(日経新聞、Impress Watch)。
東京電力ホールディングスと中部電力は7月にDRを開始予定で、先の日経記事によれば、1キロワット時を節電した場合、東電は5円相当を、中部電は10円相当を付与する方針。東電では「Tポイント」や「Pontaポイント」「nanacoポイント」などに交換できるとされる。月260キロワット時を使うモデル世帯で、3%の節電をした場合は月数十円ほどの還元となるとのこと。
ただこの報道に関しては還元率が低すぎる、電力不足に対する解決策になっていないといった指摘もネットなどでは出ている。野党からも批判の声が出ており、参院選の論点の一つとなる可能性も指摘されている(朝日新聞、時事ドットコム)。木原官房副長官は23日におこなわれた会見で、このポイント制度の還元率に低さに関して問われ、これに対して「負担軽減が十分実感できる水準でポイントを付与する」よう検討していると話した(NHK、TBS NEWS DIG)。
木原官房副長官は翌日の24日の会見で具体策として「節電プログラムに参加した家庭に2000円相当のポイントの支給を開始する」と説明した。また現在、その後家庭や事業者がもう一段の節電をした場合、節電ポイントに国がさらに上乗せ支援をすることを検討していると述べている(TBS NEWS DIG、時事ドットコム)。
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Source: スラッシュドット