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作業に必要ないファイルにアクセスする電子機器修理サービスの担当者、依頼者が女性の場合に特に多いという調査結果

カナダ・グェルフ大学の研究グループが電子機器修理サービスプロバイダーによる個人ファイルの扱いを調べたところ、修理担当者が作業に必要ない個人ファイルにしばしばアクセスしており、修理依頼者が女性の場合は特に多いことが判明したそうだ
(U of G News の記事
Ars Technia の記事
PCMag の記事
論文アブストラクト)。

研究グループの調べによると、カナダで利用可能な電子機器修理サービスプロバイダーでは規模の大小にかかわらず、デバイスに顧客が保存した個人データを保護するプライバシーポリシーが用意されていないという。また、Windows 10 のプリインストールされた新品のノート PC を 6 台を購入し、オーディオドライバーを無効化して実際に修理を依頼する実験も行っている

実験では 3 台ずつ男性と女性の所有者という設定で個人ファイルやインターネットサービスのアカウント、ブラウザーの閲覧履歴などのほか、男女にかかわらず露出度の高い女性の写真 (非ヌード) を格納し、これに合わせた性別の実験者が合計 16 の修理サービスプロバイダー (全国規模 4、地域規模 4、地元業者 8) に修理を依頼。Windows のステップ記録ツール監査ポリシーを用いて修理担当者の操作内容を記録している。なお、実験にあたっては修理担当者のプライバシーにも配慮したとのこと。

このうち 2 件のサービスプロバイダー (地域 1、地元 1) では実験者の目の前で修理を終わらせており、別の地元修理業者 2 件では記録したデータが取り出せなかったという。残り 12 件のうち、4 件で修理担当者が「ドキュメント」フォルダーにアクセスしており、5 件で「ピクチャ」フォルダと露出度の高い女性の写真にアクセスしたそうだ。

こういった個人ファイルへのアクセスは修理依頼者が女性の場合に多く、男性の場合はそれぞれ 1 件にとどまる。一方、ブラウザーの閲覧履歴に修理担当者がアクセスしたのは 2 件で、修理依頼者はいずれも男性だった。このほか、2 件では修理担当者が顧客のデータをコピーしており、5 件ではアクセスしたファイルの履歴などを消去したという。

このような状況を消費者も不安に感じているようだ。112 名を対象に実施したアンケート調査では、故障したデバイスを修理しなかった人の 33 % (スマートフォン/タブレット: 79 人中 26 人、PC: 70 人中 23 人)がプライバシーを理由に挙げているとのことだ。

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Source: スラッシュドット