ロシアに対しては先日取り上げたように、SWIFT(国際銀行間通信協会)からの排除やプーチン大統領本人を含む関係閣僚等の資産凍結、半導体などを含む輸出禁止措置など従来よりもかなり厳しい金融制裁が取られている(経済産業省、日経新聞)。しかし、一部からはこのうちの金融制裁に関しては、ロシアで暗号通貨の普及が進んでいることから、ロシアが暗号通貨を利用して制裁を回避するのではないかとの見方が出ている(CNN、coindesk JAPAN、Forbes JAPAN、Bloomberg)。
これに対してはいろいろな意見があるが、28日のBitcoin取引では一日で15%、イーサリアムも約13%の上昇が見られたという(朝日新聞、Bloomberg)。ロシアルーブルとステーブルコインであるテザーの取引量が急増していることなどが報道されている(あたらしい経済)。こうしたロシア側の制裁回避策に対して、ロシアと戦争状態にあるウクライナ側は規制を求めている。ウクライナのフョードロフ副首相は「ロシアの利用者のアドレスを遮断するよう主要仮想通貨交換業者」に要請している(フョードロフ副首相のツイート、Bloomberg)。
こうした米国や欧州、アジアの暗号通貨取引所はロシアとのほぼすべての取引を停止する可能性が高いが、Forbes JAPANの記事によれば、ロシアはエネルギー大国であることから、そのエネルギーを生かしてマイニングによる収益を利用している可能性があるという。取引に関してもロシアに拠点を置く取引所は違法行為に加担しており、なんらかの手段で暗号通貨の取引を行うのではないかとしている。一方で米財務省側はマイニングではロシアの必要とする金額はまかなえないと考えているとしている。
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Source: スラッシュドット