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ブラウザのTCPクエリ送信でネットにつながりにくくなる現象、一部ルーターが原因か

日本DNSオペレーターズグループ(DNSOPS.JP)主催の「DNS Summer Day 2023」というカンファレンス内で、ChromeがTCPを使ったDNSクエリを出すことで、一部のユーザーがネットにつながりにくくなる現象についての議題が取り上げられたことがINTERNET Watchの記事でまとめられている(INTERNET Watch)。

そもそもTCPクエリを出すこと自体には問題はないが、今回の件では、インターネットへのアクセスに支障が出たという問題が発生している。ネットにつながりにくくなる現象は、Windows、かつChrome、もしくはChromeベースのブラウザーにおいてのみ発生するということが判明した。また調査の結果、TCPクエリでネットにつながりにくくなった原因は、主にホームルーター側の問題であることが判明したという。

具体的な理由としては、ホームルーターにおいてHTTPとDNSの扱いが異なることが挙げられる。HTTPの場合はクライアントと外部ホストがTCPセッションを張り、DNSの場合はTCPクエリが発生した場合、クライアントとホームルーターの間にTCPセッションを張る必要がある。ホームルーターがTCPクエリを正しく処理できない場合、名前解決に失敗し、インターネットへのアクセスに支障が出ることになる。

この問題は特定のISPのユーザーや特定のホームルーターの機種で問題が発生しており、TCPクエリを正しく処理できないホームルーターに原因があるとの結論に至った。回避策として、TCPクエリを正しく処理できるホームルーターやパブリックDNSを利用すること、また、フルサービスリゾルバー(キャッシュDNSサーバー)を運用している場合は、多数のTCPクエリを受けられるよう対応する必要があるとしている。

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Source: スラッシュドット