ビデオゲームをプレイする子供 (VG) はプレイしない子供 (NVG) よりも認知能力テストで高成績を上げるという米バーモント大学の研究グループによる研究成果が発表された
(論文、
The Verge の記事)。
研究では米国で長期的に行われている ABCD (思春期脳認知発達) 研究の 2019 年公表分 (ABCD 2.0.1) データから、9 ~ 10 歳児 (2,217 人) の抑制制御テストとワーキングメモリテストの結果、およびそれぞれの fMRI データを分析している。ビデオゲームのプレイ時間は被験者の自己申告によるもので、NVG (週 0 時間) 1,278 人、VG (週 21 時間以上) 800人が最終サンプルだ。
VG は NVG と比べて両方のタスクで成績が良く、fMRI データの BOLD (血中酸素濃度依存) シグナルは抑制制御テスト中に楔前部でより大きくなった。一方、ワーキングメモリテスト中の BOLD シグナルは後頭皮質の一部と鳥距溝でより小さく、帯状回や楔前部などでより大きくなったという。
1 日に 3 時間以上ビデオゲームをプレイする子供は CBCL (子供の行動チェックリスト) スコアが上昇するものの、今回の結果はビデオゲームを大きな神経認知効果の期待できる認知機能向上トレーニングに使用できる可能性を示すものだという。長期的に行われる ABCD 研究の仕組みから、ビデオゲームのプレイが思春期における行動の問題に結び付くのか、神経認知の発達に結びつくのか、研究者は将来のデータで評価できるようになると予想している。
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Source: スラッシュドット