シンガポール政府技術庁 (GovTech) がオンラインでの詐欺を防ぐ有効な手段として広告ブロッカーの使用を推奨している
(GovTech のニュース記事、
The Register の記事)。
米連邦捜査局 (FBI) では広告ブロッカーをサーチエンジンでの検索結果上部に表示される詐欺広告を防ぐ手段の一つに挙げており、検索時の使用を推奨している。一方、GovTech では詐欺広告をブロックするだけでなくデータ使用量も削減できるとして常時使用を推奨しているようだ。特定の広告ブロッカーを紹介することなく、中には IP アドレスの隠ぺいや通信の暗号化でプライバシーを向上させるものがあることを紹介する一方で、偽広告ブロッカーをインストールしないよう注意喚起もしている。
シンガポールでは 2022 年の詐欺被害総額が前年比 4% 増の 6 億 6,070 万シンガポールドル (SGD)、被害件数が 3% 増の 31,728 件となっている (PDF ダウンロードリンク)。特に被害額が大きいのは投資詐欺 (1 億 9,830 万 SGD) と求人詐欺 (1 億 1,740 万 SGD)、件数が多いのはフィッシング詐欺 (7,097 件) と求人詐欺 (6,492 件) で、求人詐欺のターゲットとなる 20 歳 ~ 39 歳が詐欺被害者全体の半数を占めるという。一方、1 件当たりの被害額では政府関係者なりすましによる詐欺 (約 126,589 SGD) が投資詐欺 (約 63,803 SGD) の約 2 倍で圧倒的に多い。
シンガポール政府は詐欺電話や SMS をブロックするアプリ ScamShield を提供(Android / iOS) しており、今年は WhatsApp でテキストのコピーやスクリーンショットを送信するとボットが詐欺かどうかを判定する ScamShield Bot の提供も予定しているそうだ。
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