ガジェット

Neuralinkのデバイス植え込みが原因でサルは死んだのか

イーロン・マスク氏は脳コンピューターインターフェイスを研究・開発する Neuralink のデバイス植え込み実験で死んだサルはいないと述べているが、この発言を虚偽だと主張する非営利組織 Physicians Committee for Responsible Medicine が米証券取引委員会 (SEC) に調査を求める書状を送ったそうだ
(WIRED の記事
The Verge の記事)。

マスク氏によれば、健康なサルへのリスクを最低限にするため、初期のデバイス植え込み実験は死期の近いサルのみを選んで実施しており、これらのサルが死亡したのはデバイス植え込みが原因ではないという。しかし、WIRED が公的記録による調査や Neuralink の元従業員および実験に協力したカリフォルニア大学デービス校付属のカリフォルニア国立霊長類研究センター (CNPRC) 関係者などへのインタビューを行ったところ、多くのサルがデバイス植え込みによる合併症により安楽死させられていたようだ。Neuralink の元従業員は実験を行う前に 1 年ほどサルを飼育して訓練を行っているのに死期の近いサルが残っていたわけはないと述べており、CNPRC の研究者は実験に使われた若いサルの死期が死期が近付いていたとは考えられないと述べているとのこと。

一方、Neuralink は 5 月に米食品医薬品局 (FDA)から臨床実験が認可されたと発表しており、現在は初の臨床実験のため、脊髄損傷または筋萎縮性側索硬化症 (ALS) による四肢麻痺の症状が 1 年以上続く 22 歳以上の人に限定して被験者を募集している
(Neuralink のブログ記事
パンフレット: PDF
The Verge の記事
Ars Technica の記事)。

すべて読む

| ハードウェアセクション

| テクノロジー

| Ximian

| ハードウェア

| 医療
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

Neuralink の臨床試験計画、米食品医薬品局が昨年却下していたとの報道
2023年03月05日

Neuralink の動物実験による動物福祉法違反行為を米当局が調査との報道
2022年12月10日

イーロン・マスク、思考で機器を操作する技術の経過報告。猿がゲームプレイできる?
2021年02月04日

Neuralinkの脳コンピューターインターフェイス、最新デバイスはコインサイズで頭蓋骨に埋め込み
2020年08月30日

イーロン・マスク氏が脳直結インターフェイス「Neuralink」の情報を公開、来年にも臨床試験へ
2019年07月18日

イーロン・マスク氏曰く、頭蓋骨にAIチップを搭載した強化人間こそが人類を救う
2019年01月21日

イーロン・マスクが脳と電子機器を接続する技術を開発する会社を設立
2017年03月29日

Source: スラッシュドット